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矯正歯科

兵庫県尼崎市からご来院の患者様 矯正治療で癌予防!?

天王寺駅から徒歩1分・マイクロスコープを用いて治療をしている歯医者『松川デンタルオフィス』歯科衛生士の坂本です。 

ゴールデンウィークも終わり皆さまいかがお過ごしですか?今回は、「矯正治療と癌の関係」についてお話いたします。矯正治療と癌あまり交わる事のないように思えますが、実は関係があります。

まず歯肉癌の原因はご存知ですか?様々な意見はありますが、歯肉癌の原因ははっきりしたことは分かっていません。口の中を不潔な状態にしていたり、タバコなどの刺激、その他慢性的な歯茎への刺激などが癌の発生のリスクがあると考えられています。この原因とされるリスクを頭の片隅において今回の症例を見て頂ければ嬉しいです。

さて、この患者さまは虫歯治療を希望されご来院されました。

✩主訴部の口腔内の写真がこちらです✩

左上4番に不適合のレジン充填がされています。また初診時に虫歯治療についての話と合わせて、矯正治療の話をしたところ「歯並びが気になっていた。当院に来るまでに何件か矯正治療のカウンセリングに回っていた」とお話しをして頂けました。当院で矯正治療する際は上顎4番は便宜抜歯が必要と診断し虫歯治療の必要はなくなりました。

✩初診時の写真がこちらです✩

 

歯並びや噛み合わせはもちろんですが、もう一つ矯正治療が必要と診断した理由があります。先程紹介した歯肉癌の原因のリスクを思い出してみてください。

この黄色い丸印のところは、歯が歯肉を挟んでおり歯肉癌の原因のリスクの一つと考えられる「慢性的な歯茎への刺激」となっています。

また上記の写真は前歯を下から撮影したものですが、下の歯が上の歯の歯茎に慢性的に当たっている状態となります。

歯肉癌は歯肉だけではなく、歯茎のすぐ下にある顎の骨(顎骨)を侵しやすく、早期発見でも手術の際には顎骨の一部を切除する必要があります。この場合、その部分の歯も失われるのと同時に顎骨を一部切除することになるので、顔の輪郭が変わってしまったり摂食機能が落ちてしまったりしてしまいます。

そのような理由から、この患者さまは矯正治療をスタートされ虫歯治療が必要な右上4番の便宜抜歯もされました。

✩便宜抜歯後の途中経過の写真となります✩

矯正中はお口の中に口内炎ができ「悪性のものではないかと」心配になられたりしましたが矯正器具の調整で改善もされ大きな問題なく矯正は終了いたしました。

✩矯正治療終了後の写真がこちらです✩

 

また初期の歯肉癌を直接見た事がない方の方が多いと思います。歯肉癌と口内炎の見分け方まずは口内炎の治り方に注目して見てください。口内炎ができて大体2週間以内に治ったのであれば、歯肉癌の可能性も低くなります。ただ2週間以上経過しても治らず、症状が悪化していくようであれば、何らかの異常が考えられますが合わない入れ歯や矯正器具、補綴物(歯の被せ物)などが原因で口内炎が生じている場合は、2週間経っても治癒することは難しいので、それぞれの装置の調整をすることから始めましょう。

 

松川デンタルオフィスでは、歯科医師による診断時やその他治療時、衛生士によるメインテナンスの際に歯のチェックだけでなく、歯茎やその他粘膜のチェックも一緒に行っています。もし何か不安な事や分からないことがあれば気軽にお声掛けください。

ゴールデンウィークの疲れが出てくる時期になりますので、皆様穏やかな時間をお過ごしください🫶