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歯科コラム

子どもの歯並びが悪い原因は?その影響や治す方法を解説

始めから理想的な歯並びをしている子どもは稀といえますので、乳歯列の段階で歯の傾きや位置などに何らかの異常が見られてもそれほど焦る必要はありません。発育が進むにつれて、正常になっていく可能性も十分にあります。ただそれが混合歯列期に入っても見られるようであれば、積極的な治療を考える必要が出てきます。今回はそんな子どもの歯並びが悪くなる原因や心身への影響、改善する方法などを詳しく解説します。

 

子どもの歯並びはなぜ悪くなるの?

子どもの歯並びは、以下のような原因で悪くなることがあります。

●遺伝による影響
子どもの歯並びは、遺伝の影響で悪くなることがあります。例えば、骨格というのはある程度、親子で似てきますよね。上の顎が長いことで出っ歯になっていたり、逆に下の顎が長いことで受け口となっていたりする場合は、その特徴が親から子に伝わることも十分あり得ます。ただ、そうした遺伝的な影響は、子どもの歯並びを悪くする原因の4~5%程度にとどまるという話もあり、全体としてはそれほど多くを占めていないものと考えられます。

●あごの発育不良
子どもの悪い歯並びの背景には、「あごの発育不良」がよく見られます。さまざまな理由からあごが正常に発育せず、親知らずを除いた28本の永久歯を並べるためのスペースが不足した結果、出っ歯や乱ぐい歯となってしまうのです。これは遺伝による影響ではないため、適切に対処することで予防・改善が可能です。

●姿勢や呼吸、習癖による影響
子どもの歯並びやあごの骨格は、毎日の習慣で悪くなることもあります。例えば、猫背のような悪い姿勢は、口が開きやすくなることで口呼吸が促されます。口呼吸では、お口周りの筋肉が弛緩し、歯列に対して適切な圧力がかからなくなるため、前歯が前方に傾いたり、上の顎の発育が十分に進まなかったりするのです。その他、指しゃぶりや舌を前に突き出す癖、頬杖をつく癖なども歯並び・かみ合わせに悪い影響を与えます。

 

歯並びが悪いことによる影響とは

子どもの悪い歯並びを放っておくと、次のようなリスクが生じます。

●お口が不潔になりやすい
出っ歯や乱ぐい歯といった歯並びの乱れを抱えている方ならよくわかるかと思いますが、悪い歯並びは歯磨きの難易度が大きく上昇します。1本1本の歯で歯ブラシを当てる角度や位置を微調整しなければならず、歯磨きにかかる時間も長くなりがちです。そもそもプラークフリーな状態に仕上げることが困難であることから、お口が不潔になりやすいです。子どもの歯というのは、ただでさえ虫歯になりやすいのに、その上、口内環境が不潔だとそのリスクは大きく上昇してしまいます。

●ご飯を上手に食べられない
悪い歯並びには、必ず悪いかみ合わせも伴います。上下の歯が適切な位置でかみ合わないため、食べ物を上手にそしゃくできず、ご飯の時間が無駄に長くなったり、一部の歯や顎の関節に過剰な負担がかかったりします。そうしたストレスから歯ぎしり・食いしばりが習慣化してしまうお子様も珍しくありません。

●自分の歯並びを嫌いになる
歯並びは、口元の見た目を大きく左右します。周りの子がきれいな歯並びをしている場合は、「なぜ自分だけ歯並びがデコボコなんだろう」と不安に感じることでしょう。悪い歯並びが口元のコンプレックスとなり、性格が内向的になってしまうお子様もいらっしゃいます。

 

子どもの歯並びはどうやってなおす?

子どもの悪い歯並びの治した方は、症例によって大きく異なります。大人のような「マウスピース矯正」と「ワイヤー矯正」のどちらかを自由に選ぶようなものではありませんので、その点はご注意ください。

●床矯正(しょうきょうせい)
床矯正は、金属製のワイヤーとレジン製の床から成るマウスピースのような形をした装置です。顎が小さく、そのままではスペースが不足してしまう症例に適応され、顎を広げる効果が期待できます。

●マウスピース矯正
透明な樹脂製のマウスピースを使って、歯並びを美しくすると同時に、顎の発育の正常化にも寄与します。当院では子ども専用の「インビザラインファースト」に対応しております。

●リンガルアーチ
歯列の裏側に金属製のワイヤー装置を設置して歯並びの乱れを細かく整える方法です。固定式の装置なので自由に着脱することはできませんが、外から見えにくいという利点があります。

●MFT(筋機能療法)
子どもの悪い歯並びの原因となる口呼吸や舌突出癖などを改善し、お口周りの筋肉を正しく使えるようにトレーニングする方法です。プレオルソを併用した治療が一般的です。

●ヘッドギア
上の顎が成長しすぎるのを防ぐ装置です。お口の外側にも大きな装置が設置されることから、基本的には家の中だけで装着します。

●チンキャップ
下の顎が成長しすぎるのを防ぐ装置です。ヘッドギアと同様、装置が目立ちやすいことから、家の中だけで装着するのが一般的です。

 

まとめ

このように、子どもの悪い歯並びにはいろいろな原因があり、放置するとさまざまなリスクが生じるため、適切な時期に治療を受けるようにしましょう。数ある矯正法の中でも「インビザラインファースト」は、装置が目立たず、食事や歯磨きが普段通りにでき、幅広い症例に適応できる点が優れているといえます。お子様の心身に大きな負担をかけずに悪い歯並びを治療、あるいは予防したい場合は、インビザラインファーストを検討されてみてください。