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歯科コラム

歯科の矯正治療は小学生から始めるべき?

子どもの矯正治療は、始めるタイミングが重要という話をよく聞きますよね。大人とは異なり、子どもの歯や顎は日々、発育が進んでいくため、タイミングを間違えると適切な矯正の効果が得られなくなります。今回はそんな小児矯正を始めるタイミングについて、わかりやすく解説します。

 

小児矯正とはどういうものか

子どもが対象となる小児矯正は、2つに大きく分けられます。それは「1期治療」と「2期治療」の2つです。

●1期治療(5~6歳から)
1期治療は、歯や顎の発育が旺盛な時期に行う矯正です。一般的には5~6歳から始めるため、小学生になる少し手前の時期と覚えておくとわかりやすいかと思います。この時期は大人の歯が生え始めるタイミングであり、乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」の始まりでもあります。
そして、1期治療は永久歯列が完成する12歳くらいまでが対象となるため、小学生の間に受けておくべき矯正とも捉えられます。ただし、子どもの体の発育には個人差があるので、年齢はあくまで参考程度にとどめてください。ケースによっては小学生から中学生にかけて1期治療を行うこともあります。ちなみに、1期治療の主な目的は、顎の発育を正常に促すことと、永久歯が生えてくるスペースを十分に確保することです。

●2期治療(12歳くらいから)
2期治療は、顎の骨の発育が終わりに近づき、永久歯もすべて生えそろったタイミングで始めます。早ければ12歳くらいから始めることができますが、1期治療ほどタイミングをしっかりと見極める必要はありません。2期治療はいわゆる“歯列矯正”であり、デコボコの歯並びをきれいに整列させる治療なので、最適なタイミングというものは基本的に存在していません。極端に言えば、大人になってから歯列矯正を受けても適切な効果は得られます。ただ、ケースによっては顎の骨の成長力を活かした2期治療を行うこともあるため、矯正相談は早めに受けておいた方が良いといえます。

 

小児矯正を相談するタイミングは?

●小学生になる前にご相談を
小児矯正は、小学生になる前の5~6歳から始めることも珍しくありません。ですから、お子様の歯並びの問題は、できれば小学生になる前に一度ご相談いただけたらと思います。小学生になってからでも遅くはないのですが、適切と言える小児矯正のタイミングを逃す可能性が出てきます。

●2~3歳で矯正相談してもいいの?
小児矯正に関する相談は、お子様の歯並びに気になる症状が出てきた時点で行うのが良いです。それが例えば2~3歳であっても早すぎるということはありません。一部のケースでは、小児矯正を3歳くらいから始めることもありますので、お子様の歯並びの気になる症状は早めにご相談ください。とくに骨格的な異常で受け口の症状が見られる場合は、早期治療が必要となりやすいです。上の顎の発育のピークは、下の顎よりも早く訪れる点にご注意ください。

 

小児矯正は適切な時期に始めましょう

小児矯正を適切な時期に始めると、次に挙げるようなメリットが得られます。

●抜歯や外科矯正を行う必要性が低下する
大人になってからの歯並びの治療で、抜歯や外科矯正が必要となるのは、骨格的な異常が存在しているからです。具体的には、顎の骨が小さいことで乱ぐい歯となったり、逆に大きいことで受け口となったりする場合があります。そうした骨格的な異常を自然な形で改善できるのは、小児矯正だけです。小児矯正では、顎の発育を促したり、抑えたりすることが可能なので、歯並び・かみ合わせの深刻な問題を改善、予防できます。その結果、2期治療で抜歯や外科矯正が不要となるのです。

●歯磨きがしやすくなって虫歯・歯周病リスクが減る
子どもの頃に矯正治療を受けておくと、歯磨きしやすい口内環境を早期に確立できます。小学生の時期は虫歯リスクが極めて高くなることから、生えている途中の永久歯が虫歯になることも珍しくありません。小児矯正で歯並びがきれいに整うと、歯磨きしやすくなり、虫歯や歯周病リスクも低下します。大人になってからもお口の中を清潔に保ちやすくなります。

●お口周りの正常な発育を促せる
歯並びは、食べる・飲み込む・しゃべる・呼吸をすることとも密接な関連があります。歯並びが悪い状態で小児期を過ごすと、これらの機能が未発達の状態で大人になってしまうため、大人になってから発音やそしゃく、呼吸の仕方で悩まされることも少なくありません。小児矯正で歯並びを良くすることができれば、そうしたお口周りの機能の発育も正常化しやすくなります。

 

まとめ

このように、子どもの矯正治療は、小学生に上がる前に一度、歯医者さんに相談した方が良いといえます。2~3歳でも明らかな受け口の症状が認められたりする場合は、その時点で矯正相談を受けるようにしてください。矯正相談を受けたからといって、すぐに治療を始めなければならないというわけではありません。実際に小児矯正を始める時期は、小学生に上がる前後が一般的となっています。
ちなみに当院では、マウスピースで歯並びの乱れを治せるインビザラインファーストによる治療を推奨しております。