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歯科コラム

子どもの歯が欠けた場合の対処法を解説

何かの拍子に子どもの歯が欠けた・折れた・抜けた場合は、どうしても焦ってしまうことかと思います。その時の対処の仕方によっては、お子様のお口の健康に悪影響を及ぼすことがあるため慎重に行動する必要があります。今回はそんな子どもの歯が欠けた場合の対処法について詳しく解説します。

 

子どもの歯が欠けるのはどんな理由?

子どもの歯は、次に挙げるような理由で欠ける・折れる・抜けることがあります。 ●転倒や交通事故による外傷 子どもの歯が欠けたり抜けたりする主な原因は、外傷です。遊んでいる時に転んだり、交通事故などで顔面を強打したりした際に、歯が欠けやすいです。こうしたケースでは、歯だけではなく、唇やお口の中の粘膜にもケガを負うことが多い点に要注意です。一見すると無傷に見えても、大事をとって歯医者さんやお医者さんにきちんと診てもらうことをおすすめします。 ●虫歯で歯が弱くなる 虫歯は、細菌が作り出す酸によって歯質が溶かされていく病気です。エナメル質は酸への抵抗力が比較的強いのですが、象牙質はやや弱いことから、虫歯は内側から浸蝕が進んでいくことも珍しくありません。そうしたケースでは、歯の中がスカスカになって、外側のエナメル質が不安定な状態で残るため、ちょっとした刺激が加わるだけでも欠けてしまうのです。 ●歯ぎしりやTCHによるダメージ 歯ぎしりによる圧力は、成人男性で60~100kgに達するともいわれています。それだけ強い力が習慣的にかかると、人体で最も硬いエナメル質でも容易に欠けてしまいます。また、日常的に上下の歯列を接触させるTCH(歯列接触癖)がある場合も歯に対して大きなダメージが蓄積していくことから、歯の破折を招きやすいといえます。 ●酸蝕症で歯が軟らかくなっている 私たちの歯が細菌由来の酸に弱いことはよく知られていますが、食べ物や飲み物に含まれる酸によっても溶けてしまうことはあまり知られていません。専門的には「酸蝕症(さんしょくしょう)」と呼ばれる病気で、調味料のお酢のような明らかに酸味が強いものだけでなく、スポーツドリンクを始めとした清涼飲料水でも誘発されます。酸性の刺激で軟らかくなったエナメル質は摩耗しやすく、ちょっとした衝撃で欠けてしまうこともあるのです。

 

子どもの歯が欠けたらすぐやるべきこと

上記の理由で子どもの歯が欠けたり、抜けたりした場合は、まず以下のことを行ってください。いわゆる応急処置ですね。 ●歯が欠けた場合 歯が欠けた場合は、欠損部を刺激しないよう努めましょう。欠けた部分は、先が尖っている場合もあり、舌などで触るとケガをします。刺激することで状態がさらに悪くなることもあります。ちなみに、欠けた歯の破片は、元に戻すことができませんので、必ずしも大切に保管する必要はないといえるでしょう。 ●歯が抜けた場合 外傷などによって歯が丸ごと抜けた場合は、欠けた場合と対処が少し異なります。なぜなら、抜けた歯を元の位置に戻せる可能性が残されているからです。その際、注意が必要なのが抜けた歯の保存方法です。 ○抜けた歯は生理食塩水か水道水で軽く洗う 抜けた歯が地面に落ちて汚れている場合は、生理食塩水か水道水で軽く洗う程度にとどめてください。間違っても歯磨き粉や歯ブラシを使って、ゴシゴシ洗ってはいけません。歯根の表面に付着している細胞が死んでしまい、抜けた歯を元の位置へと戻せなくなります。 ○抜けた歯は生理食塩水か牛乳で保管する 抜けた歯を乾燥させると根っこの細胞が死んでしまうため、体液と組成が近い生理食塩水か牛乳に浸けた状態で保管しましょう。それらが手元にない場合は、お口の中に含んだ状態で歯医者さんを受診してください。 ○1分でも早く歯医者さんを受診 抜けた歯を元に戻せる可能性は、歯医者さんへの受診が早ければ早いほど高くなります。歯が抜けるようなトラブルに見舞われたら、まずはかかりつけ歯科医に電話して、現状を伝えましょう。その上で1分でも早く歯医者さんに診てもらうことが大切です。

 

歯科医院ではどのように治療する?

子どもの欠けた歯の治療法は、欠損の状態によって変わります。 ●小さく欠けている場合 歯が小さく欠けている場合は、コンポジットレジンを充填することで、見た目や機能を回復できます。 ●中くらいに欠けている場合 歯が中くらいに欠けている場合は、詰め物や被せ物で欠損部を補います。歯型取りを行った上で人工歯を作るため、2回以上の通院が必要となります。 ●大きく欠けている場合 歯が大きく欠けている場合は、歯の神経を取り除かなければならないことが多いです。抜髄(ばつずい)と呼ばれる処置を行ってから歯の根の中をお掃除して、被せ物を装着します。 ●歯が大きく折れた場合 歯が大きく折れた場合は、抜歯が適応されやすいです。歯を抜いた後は、入れ歯・ブリッジ・インプラントのいずれかで欠損部を補います。歯がすっぽりと抜けた場合は、再植(さいしょく)という方法で、元に戻せることがあります。

まとめ

このように、子どもの歯が欠けた場合の対処法は、歯がどのように欠けたのかによっても大きく変わります。いずれにせよ欠けた歯をそのまま放置することは良くありませんので、外傷などで歯にダメージを負った際には、近くの歯医者さんに相談しましょう。

 

当院の治療例

マイクロスコープ診療虫歯治療歯髄温存療法審美歯科

阿倍野区から来院。前歯をぶつけて欠けてしまった8歳女児のケース


年代/性別 8歳女児
費用 ダイレクトボンディング・・・¥33,000×2=66,000円
※ケースにより¥55,000の場合もあり
症状 前歯をぶつけて欠けた
治療期間 約2年(経過観察有)
メリット 歯・神経を残すことができる、見た目が自然
デメリット 歯科医師に高い技術が求められる

当院では見た目はもちろんのこと正確な診断をつけて、処置を行う歯科医院です。

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