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歯槽骨が足りない場合のインプラントオペ
天王寺駅から徒歩1分の歯医者「松川デンタルオフィス」衛生士の北村です
8月も残り半分となりましたね。
まだまだ猛暑が続きますので、皆さま熱中症や夏風邪には十分お気をつけください
今回の患者様は、他院で抜歯と診断され、その後の治療をどうしていくか悩まれていた患者様の症例をご紹介します。
右下第一大臼歯の根尖部は骨が感染により溶かされてしまっています
歯槽骨(歯を支える骨)が歯根の周りに無い状態だった為、残念ながら患者様の歯は当院の治療でも保存不可と診断され、抜歯することになりました。
抜歯後
抜歯した部分にはインプラントを埋入する予定ですが、骨が溶けてしまっている状態でインプラントを埋入しても、インプラントを支えてくれる骨がないので、インプラント体が安定しません。
インプラント体が安定しないとどんなトラブルが起こると思いますか
例えば、埋入しても歯の代わりとして機能しない、せっかくインプラントを埋入したのに寿命が短くなる、、、などが考えられます。
そのようなトラブルが起こらない為に
骨が少ない部分に骨の再生を促す”GBR”という処置を加えます
ここからはインプラント埋入とGBR(ソーセージテクニック)オペの内容をご紹介します
切開して、患者様ご自身の骨(自家骨)と、血液の採取をします。
ご自身の骨(自家骨)と人工の骨補填材を1:1の比率で混ぜて使用することで、再生能力が高くなります
骨採取が終わり、骨面を整えたらインプラント体の埋没入を行います。
骨が再生してほしい場所に、骨補填材を定着させるために、バイオガイドという骨面を覆う吸収性のシートを付けます。吸収性のシートなので、体の中に残る心配はありません
続いて、ピンでバイオガイドがずれないよう留めます。
最後にバイオガイドの隙間から、骨補填材を詰め込み骨補填材でいっぱいの状態にします。
ピンは、骨が再生した後のインプラント二次オペで切開した際に外します。
最後は縫合です。
2種類の縫合糸を使い分け、術後の歯肉や粘膜がより良い状態に治癒していくよう縫合します
1週間後に消毒、2週間後に細い糸の抜糸を行います。
この後も1週間に1回通院していただき、消毒と太い糸の抜糸を行います。
今後は、6ヶ月間経過観察を行い、骨の再生状態を確認します。
確認ができたら、インプラント2次オペを行う流れです
今回のオペは、インプラント埋入と同時に、骨再生のオペを行いました。
術前に約5mmの歯槽骨でしたが、オペ後は約8.5mmまで増やすことができました
インプラント周囲に厚みのある骨があることで、インプラントの寿命が長くなります
この処置は、オペ回数が少なくて、治療期間も短くなります。
また、痛みや腫れも少ない患者様が多いのでご安心ください
それぞれの患者様に1番ベストな治療法、インプラントや、歯をより長く使っていただく為の治療法を提案します
歯を支える骨(歯槽骨)が減ってしまっても治療方法はあります。インプラントも、ご自身の歯も長生きさせるための治療をお考えの方、是非当院へご相談ください