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天王寺区からお越しの根管治療を行いその後、外科処置に移行した患者さん
天王寺駅から徒歩1分の歯医者『松川デンタルオフィス』衛生士の山崎です。
今回は『根管治療から外科処置に移行になった症例』を紹介します。
この方は当院を受診されて7年程経ちます。
初診時に悪いところを治療し、その後はメンテナンスで3ヵ月ごとに来院されていました。
【2019.10.18】に急に右上の6番目の歯が痛むと来院され、その時は神経が生きているかをチェックする電流を流し神経が生きているのを確認できました。
レントゲン写真で根の先が少し黒く抜けていましたが、反応があるうちは無理に神経を取らずに様子を見ていきます。
その日は、噛み合わせの調整を行い終了しました。
その後、症状は落ち着いていたのですが…
また半年後の【2020.4.18】に痛みが再発しました。
レントゲン写真で根の先に3mm程の根尖病変が確認されました。
CT撮影を行うと、既に上顎洞炎が広がって大きくなっていました!
すぐにマイクロスコープを用いて根管治療を行いました。
根管治療が終わり、今回治療を行うことになった原因の咬合性外傷(※負荷がかかる噛み合わせにより歯の周囲にダメージが起きること)を改善させる為に矯正治療を行うことになりました。
ご自身の母親が矯正治療をされていたので、自分もいつかは必要になるのではかいかと思われていたようです。(歯並びは遺伝も関与してきます)
この方はそれ程、歯並びのガタつきがなかった事と、くいしばりや歯軋りが強い為『インビザライン』というマウスピース矯正で治療を行っています
根管治療が終わってから10ヵ月程度が経過しました
頬っぺた側にフィステル(※膿の出口)が出来てきました。
CTを撮影すると上顎洞の部分の骨は出来てきていますが、頬っぺた側と根尖の骨が再生していません。
根管治療は成功しているのに、骨が出来て来ない場合やこのケースのように骨の吸収が大き過ぎる場合は外科処置が必須になります
ここからは外科処置の写真が出てきますので苦手な方はご遠慮下さい!!
歯茎をめくるとこの様になっていました。
根尖の感染している組織を取り除き、ここに骨が再生するように人工骨を充填し、エムドゲイン(歯周組織再生用材料)
上から人工膜を貼り付け生体親和性の良いチタンで出来たピンで固定します
傷口は2週間ぐらいで綺麗に治り、1ヶ月も経てば全く分からない状態まで改善します。
骨は出来るまで半年程かかります。
半年経過すればCT撮影を行い、骨の出来具合を確認します。まだであればもう少し、期間を伸ばします
現在、この方は凄く順調に回復してきています。
今年の10月までは固定しているピンはそのままにしておきます。
矯正治療に関しては、オペを行ってから3〜6ヶ月程は矯正の力を加えてない方が骨が出来て安定するので、しばらくは同じインビザラインのアライナーを使用して頂きます。
歯自体が虫歯になっていなくても噛み合わせが悪ければ、『神経が死んでしまったり』『骨が吸収してなくなったり』する恐れがあります。
皆様も不安に感じたら、一度歯科医院を受診してみて下さい
この治療の担当者
松川 裕樹Dr.Hiroki Matsukawa
日本有数の日本顕微鏡歯科学会の認定医です。精密な治療を行うために全チェアーにマイクロスコープを導入しているだけでなく、日々歯科医療に関して研鑽を積んでおります。 実際にマイクロスコープを使用して精密な治療を行える歯科医師はまだ少ないのが現状ですが、当院では専門的な知識、経験、技術を持った医師が治療を担当致します。
症例データ
年代/性別 | 50代/女性 |
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治療期間 | 1年半 |
費用 | 感染根管治療…¥121,000 ファイバーコア…¥22,000 オールセラミックスインレー…¥77,000 歯周再生療法…¥165,000 |
備考 | メリット…上顎洞炎が治り、骨も再生する デメリット…外科処置が必要となる為、全身疾患がある方は要相談 |