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兵庫県から通院されている患者様の根管治療について
天王寺駅から徒歩1分の歯医者「松川デンタルオフィス」衛生士の北村です
もうすぐバレンタインデーですね
皆さんはチョコレートお好きですか?
私はカカオ濃度の高めの少し大人な味のチョコレートにハマっています
今回の症例は、兵庫県にお住まいの患者様の根管治療についてです。
“左上6番目の歯が浮いている感じがして、他の歯科医院では抜歯と言われてるが、残したい”という主訴で昨年の夏から通院されています。
患者様の主訴である左上6番目の歯をCTで確認したところ、、、
頬側の歯槽骨が大きく溶けていることと、感染により増殖し続けている根尖病変が原因で上顎洞底が肥厚してることが分かりました
まずは根管治療を行い、根管内の感染を取り除くのですが、患者様の症状は根管治療のみでは歯槽骨が完全に回復しない可能性がある為、根管治療の後に歯槽骨を再生させる外科的処置も必要になるのではないかと診断されました。
患者様の様に、歯槽骨のダメージが大きい症例は、根管内の感染と歯肉溝内の感染、2つが原因として考えられるからです。
回復までに時間のかかる治療になりますが、患者様の歯を残したいというお気持ちに応えて、根管治療から始めました
根管内の感染物を取り、消毒を行なっていると、根管内から溜まった膿が出てきました
その徹底的瞬間の動画がこちらです
これだけの膿が溜まっていたとなると、患者様は相当お痛みがあったと思います
EDTA、次亜塩素酸、クエン酸などの消毒液を使用し、根管内の隅々まで消毒を繰り返します。
根管の壁には残った歯髄が存在していました
歯髄が残っていると二次感染につながるので、しっかり取り切ります
その工程では、マイクロスコープが欠かせません。
マイクロスコープを使用し、肉眼では見れない細かい部分を見ながら治療しています。
感染を取った後は、根管内にお薬を入れるのですが、患者様の感染ダメージがかなり大きかったので、今回はMTAセメントという強アルカリ性で殺菌効果がある薬を入れました
根管充填が終わったら、土台を立てて、経過観察中も安心して噛むことのできる仮歯を作ります。
根管治療終了してから2月で6ヶ月が経過したのでCTで確認します。
根尖病変によりCT上で黒く写っていた部分が白っぽくなっているのがわかりますか?溶けていた部分の歯槽骨が回復しているということです
さらに、上顎洞の肥厚は収まり、頬側の歯槽骨もくっきり映っています
予想以上に歯槽骨が回復しているので、今後外科的処置をしなくても良いのではないかと判断しました。
患者様に外科的処置が必要とお話時には、ほぼ100%の方が暗い表情をされます。しかし今回は、患者様に嬉しい報告ができたので、院長も当院スタッフも喜びました
このまま順調に回復していくことを願って、最終的に被せる補綴物を作成していきます。
大きなダメージがあった歯なので補綴物をセットした後も欠かさずに経過観察を行い、少しでも長くご自身の歯で生活して頂きたいと思います
今回ご紹介したような動画は、治療後にも患者様に見ていただき、どのような処置を行なったのか、詳しくご説明もさせていただいております
治療がどのように進んでいるのかが分かると、安心しますよね
分からないことや、不安なことがある方は、ぜひ当院にご相談ください