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和歌山県から来院。過去に歯根端切除を行ったが、腫れと痛みが治まらない患者様。
天王寺から歩いて徒歩1分マイクロスコープを用いて診療を行っている歯医者「松川デンタルオフィス」衛生士の金丸です。
今回は過去に根管治療、歯根端切除を行ったが歯茎の腫れと痛みが治らない患者様の症例をご紹介いたします。
こちらがパノラマ写真と口腔内写真です!
今回の部位は左下1番です!
デンタル、CTも見てみましょう。
デンタルでは根っこの先に黒い影が写っており、根尖病変があることが分かります。また、CTで見ると根っこの先が不自然に真っ直ぐ切れているのがわかると思います。
これは「歯根端切除術」という処置がされた後なのですが、この処置は根管治療をしても予後が悪い場合に最後の一手として行う処置です、、
歯の根っこの先は「セメント質」という硬い層に覆われているのですが、歯根端切除術を行ってしまうと、その下の象牙質が露出してしまいます。象牙質は水分が多く、感染もしやすいです。また、根っこの先も封鎖できないままのためその歯自体がとても脆くなり、隣の根切していない歯と比べると、寿命が短くなると言われています、、🥲
ではこういった方にどのように治療していくかというと、再根管治療とMTA根充を行います!
根管は綺麗に消毒を行い、切られて太くなってしまった根っこの先はMTAという強アルカリのセメントで封鎖します。
こちらがMTA根充の動画です!
MTA根充後のデンタルです!
根っこの先までMTAセメントが入っているのがわかると思います!これで根っこの切られた部分の穴は封鎖されました。
ここからは6ヶ月ほど経過観察を行います。
経過観察後再びCTを撮影し、骨の治り具合を確認します。
根っこの先の骨が大きく溶けてしまっていた部分に白く骨ができてきているのが分かりますか?
この方は根管治療をしてから1年程で歯根端切除術を行ってしまったようなのですが、きちんと根管治療が行われていれば、骨は必ず回復します。
回復傾向が見られたため、最終形の被せ物を入れて、この歯の治療は終了となります。
その後も定期的にメインテナンスを行い、定期的にパノラマ写真、CTを撮影します。
こちらが治療前、治療から一年後のCTです!
白い部分がさらに伸びて来ているのと、あと注目すべきポイントがもうひとつあります!
水色は骨の部分を指しているのですが、治療前では骨がガバッと溶けて何も無かったところに、術後1年が経過した頃にはうっすらとですが唇側側に骨ができているのがわかると思います!これはとてもすごいことです!前歯の骨は薄いため、なかなか回復しにくいのですが、この方は術後1年で骨ができてきていました!ここまで骨が回復すればこの歯の予後は大いに期待できます!
しかし、根っこを切って歯自体の長さが他より短くなっているため、硬いものを前歯で噛むことを避けていただいたりする必要はあります。また、咬合のバランスが崩れてこの歯に負担がかからないように、治療が終わっても経過観察はしっかりと続けていきます。
先程も言いましたが、きちんと根管治療が行われていれば、症状は必ず回復します。かかりつけ先で歯根端切除を勧められたとしても安易には切らず、一度再根管治療を検討して当院へお問い合わせください☺️
この治療の担当者

松川 裕樹Dr.Hiroki Matsukawa
日本有数の日本顕微鏡歯科学会の認定医です。精密な治療を行うために全チェアーにマイクロスコープを導入しているだけでなく、日々歯科医療に関して研鑽を積んでおります。 実際にマイクロスコープを使用して精密な治療を行える歯科医師はまだ少ないのが現状ですが、当院では専門的な知識、経験、技術を持った医師が治療を担当致します。
症例データ

年代/性別 | 40代/女性 |
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治療方法 | 感染根管治療 |
費用 | 診断料 ¥16,500- 感染根管処置(前歯) ¥143,000- 再治療代 ¥44,000- MTAセメント ¥44,000- ファイバーコア ¥38,500- オールセラミックスクラウン ¥187,000- |